アクロポリスの神殿
 
今回の観光の最大の目的地であるアクロポリスは、1987年にユネスコの世界文化遺産に登録されており、アテネ市街の街全体を見下ろす高台にあります。訪れた3月はまだ観光のオンシーズンとはなっていませんが、多くの観光客が見えてました。
このアクロポリスは、紀元前12世紀に最初の神殿が建てられ、一時期は要塞としても利用されていたようです。
紀元前480年にペルシャ人によって完全破壊され、紀元前447年からパルテノン神殿を初めとする建物の再建が行われて、アテネの黄金時代の中心的な地位を確立しましたが、ローマ、オスマン・トルコ、あるいはヴェネツィア軍との戦いで破壊が行われ荒れ果てたまま放置されていたようです。修復作業は19世紀から開始され、いくつかの建物が復元されたようですが、現在も修復が続けられています。

 
  
  アクロポリスの遠景
アテネ競技場のそばから見たアクロポリスです。クレーンにより修復作業が行われているのが窺えます。
 
        
パルテノン神殿
ドリス様式で作られたこのパルテノン神殿は、アテネの守護神アテナを祭ったもので、紀元前447年に復元を着工し、紀元前432年に完成したといわれています。
建物の大きさは幅31m、奥行き70メートルあり、建物の柱はドーナツ状にくり貫いた大理石の中心に糸杉の木を入れて繋ぎ合わせて造られているので、よく見ると継ぎ目が見えますし、建物によってはこれがずれているのが判ります。 
  
 
   
       
エレクティオン神殿
アクロポリスの神殿の中で最も神聖な場所とされ、多くの神々の住む家であり、伝説上の王達のお墓でもあったとのこと。複数の神々を祭っているのでこのように複雑な構造となっているようです。
上の写真の神殿の手前にある大理石は、現在のパルテノン神殿より以前に建てられたアテナ古神殿の礎石です。
また、女神像が見えますが、これは模型で実物はアクロポリス博物館に保存されているそうです。
 
 
   
       
  ヘロド・アティクス音楽堂
大富豪のヘロド・アティクスが建てたこの音楽堂は西暦161年に建てられたもので、観客席は1951年に修復され、現在では毎年開催されるアテネ・フェスティバルの会場として使用されており、俳優平幹二郎もここで古典劇を演じたことがあるそうです。
 
        
  ヘファイストスの神殿
アクロポリスの丘から撮った写真で、アクロポリスの北西にある古代アグラにあります。古代アグラは当時の政治、経済等の中心として栄えたところですが、現在はその建物の殆んどが廃墟となっていますが、紀元前5世紀半ばに建設されたギリシャの遺跡の中でも最も保存状態の良い建物のひとつだそうです。
 
       
   ディオニソスの劇場
酒と演劇の神ディオニソス(別名バッカス)の聖域で、アクロポリスの南側にあり、紀元前6世紀頃の建設といわれており丘の斜面を利用して建てられています。
 
       
  アテネ市街
アクロポリスの展望台に立つとアテネ市街が360度見渡せます。遠くにはリカヴィトスの丘が見えます。
 
       
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