コッツウォルズ地方
 
イングランド中央部の丘陵地帯にあるコッツウォルズ(「羊の丘」の意)は、特別自然美観地域として指定されている地域です。コッツウォルズは羊毛の取引で栄えた地方で、黄色みを帯び「蜂蜜色の石」、「ライムストーン」とも称される石灰岩「コッツウォルズストーン」を使った建物群が特徴的な景観を創りだしています。
今回はチッピング・カムデン、ボートン・オン・ザ・ウォーター、レイコックそしてバイブリーの村を訪れます。
 

 
チッピング・カムデン(Chipping Campden)
 
バーミンガムのホテルを8時に出発して約1時間半、チッピング・カムデンに到着です。
チッピング・カムデン(チッピングは「市の立つ場所」、「市場」の意味があるようですのでさしずめ「カムデン市場」とか「「市の立つカムデン」といった意味でしょうか)は人口2000人足らずの小さい村ですが、中世の時代に羊毛の取引が行われる市が立っていたところで、村の中心部であるハイ・ストリートにはコッツウォルズストーンの家が建ちならんでいます。
   
    
マーケットホール
ハイストリートの道がYの字に分かれたところに1627年に建てられたており、当時羊毛や乳製品の市場として使われていたいました。
   
     
      
 
     
   
ハイストリートからシープストリートに入ります。車が止まっていなければいいんですけど・・・・   
      
   
シープストリートからB4081号線(地方道路)に入ると藁葺き屋根の家が多くなります。   
     
写真を撮っていると屋根の上に鳥がいます。何かなと思ってズームしてみるとフクロウの置物です。
ハトなどが来て「糞」をするのを防ぐためでしょうか。それとも日本みたいに福を呼ぶ、不苦労ということで、招福の願いがあるのでしょうか。
それとも単なる飾り?
       
 
     
 
     
   
聖キャサリン教会  
    
10時20分次の目的地ボートン・オンザ・ウォーターに向けて出発です。  
    
ボートン・オンザ・ウォーター(Bourton-on-the-Water)
 
チッピング・カムデンから30分ほどでボートン・オンザ・ウォーター(バートン・オン・ザ・ウォーターとも表記されています。)に到着です。
ここボートン・オンザ・ウォーターは人口4000人ほどの町で、町中をウィンド・ラッシュ川が流れており、「コッツウォルズのベニス」とも呼ばれており、コッツウォルズ地方で最も人気のあるところです。
 
     
  駐車場から町中にくると大きな樅の木があります。  
     
   
ウィンドラッシュ川の水はとても澄んでいます。(でも小川がこんなにきれいなのにヨーロッパの大河はなんで濁るんでしょうね。)  
    
聖ローレンス教会
14世紀ころにノルマン様式で建てられたものの破壊され19世紀に再建されたもので、中に入ってみたところ子供たちが劇の練習を行っているところでした。
     
 
     
  町中を抜けると牧草地帯があり、ちょうど牧草ロールを造っているところでした。  
     

壁の「サルナシ」の葉は赤く色づきだしています
 
ちょいと失礼してお庭の写真を
 
     
  メインストリートであるハイストリートにはお土産やさんやレストランなどのお店が立ち並んでいます。「FISH & CHIPS」の看板も見えます。  
     
ウィンド・ラッシュ川のほとりで昼食をとったのちに午後12時50分バイブリーに向けて出発です。  
   
バイブリー(Bibury)
 
バイブリーに到着したのは午後1時半過ぎ、ここバイブリーは人口約600人、村の中心をコルン川が流れ、14世紀に建てられたはちみつ色の家がそのまま残っており、19世紀の詩人ウィリアム・モリスが「イギリスで最も美しい村」と称賛したところです。
 
     
アーリントン・ロウと呼ばれる小路に建てられた家は、かつて羊毛の倉庫として14世紀にこの地方で採石された石を用いて建てられたもので、17世紀に織物工が住むコテージに改築され、現在でも人がすんでいます。建物はイギリス文化財第1級建造物として指定され、ナショナルトラストが管理しています。
多くの人がコテージをバックにポーズをつくって写真を撮っていますが、その合間を縫ってパチリ!
 
   
   
   
コルン川はウィンド・ラッシュ川と同じようにとてもきれいです。  
    
セント・メアリー教会
村のはずれにある小学校が併設された教会で、サクソン時代からの歴史を持つ教会で、ここバイブリーが羊毛産業で栄えていたことから「ウール・チャーチ」とも呼ばれています。
       
 
      
   
     
午後2時半最後の目的地レイコックへ出発、バスのマ゛から外を眺めていたら白虹(しろにじ)がうっすらと見えます。
白虹は太陽に薄い雲がかかった際に発生する「光の輪」で、日暈(ひがさまたはにちうん)とも呼ばれています。

弊HP「鎌倉文学館のバラ」にはっきり撮れた白虹の写真があります。
   
     
レイコック(Lacock)
 
午後4時レイコックに到着です。
中世から18世紀にかけて建てられた切妻屋根の家が続く村、それがレイコックです。村全体をナショナル・トラストが管理しているというちょっと変わった村です。村を一周するのに10分もあれ十分という小さな村で、大ヒットした映画「ハリーポッターと賢者の石」のロケ地となっています。
約1時間村を散策しますが観光客も減ってひっそりとしています。
   
     
   
     
   
     
   
11世紀末に創建された聖シリアク教会(ハリーポッターと賢者の石ではハリーの両親の墓は、この教会の墓地にあるという設定になっています。)  
     
  ハリーポッターの生家として設定された家  
     
レイコック・アビー
13世紀の前半に修道院として建てられたもので、16世紀の半ばに修道院としての役目を終え、なんと783ポンド(現在の円ポンド換算(6月現在1ポンド約200円)では156,600円)という超低額でウィリアム・シャーリントン卿に売り払われて邸宅に改造され、その後持ち主が転々とし、イギリス内乱の際には守備隊が駐屯することもあり、近代写真の先駆者であるウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが最後の持ち主として購入、1944年タルボットの子孫によってナショナル・トラストに寄付されています。
ここもハリーポッターのロケ地として使われています。
   
     
   
     
   
     
  
 
     
午後5時過ぎ観光を終え今日の宿があるバーミンガムに向かいます。  
     
     
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