海商都市リヴァプール
 
リヴァプールにバスが着いたのは午後5時過ぎです。
ここリヴァプールはアイリッシュ海に面しマージ―川の河口に位置するイングランド北西部の町で、17世紀末ごろにチェスターの港がディー川への泥の堆積によって衰退し始めたのに代わってイングランド北西部の商業都市の中心となり、18世紀に入ってアメリカや西インド諸島との貿易の増大とともに発展し、19世紀の鉄道開通によりロンドに次ぐ第二の都市として栄えるようになり最盛期は80万人近い人口を抱え、イギリス有数の工業都市・交易都市として栄えましたが、第二次世界大戦ではドイツ軍の激しい爆撃にさらされ、その後綿貿易と繊維産業は急速に衰退して一部はスラム化する状態でした。
1960年代に入ってこの地を故郷とするビートルズが人気を博すとともに再建化が開始され、18世紀に造られた港湾施設をはじめ観光に力を入れており、2004年には港周辺の旧市街が「海商都市リヴァプール」としてユネスコの世界文化遺産に登録されるましたが、再開発が進むことによって2012年には危機遺産リストにも載ることとなりました。
 
    
まずはビートルズ発祥の地として有名なマシューストリートです。
大通りからマシューストリートに入るところのビルの上にはビートルズメンバーの銅像があります。通りに入ってすぐのところの地下にはキャバーンクラブがあります。
結成後4年たってここでレギュラー出演するようになってからその名前が売れ出し、爆発的なヒット曲を続出すようになりました。
キャバーンクラブは1973年に一度閉店となりましたが1983年に代替わりして再開されています。

店が開いているようなので地下に下りてみましたが結構年配の客がライブに聞き入っていました。
        
 
        
    
      
ピア・ヘッド
海商都市リバプールを代表するピア・ヘッドはリヴァプールの水辺の中心的位置にあたり、19世紀から20世紀にかけてのリヴァプールの港の繁栄を伝える「スリー・グレイシズ(美を司る3女神)」と呼ばれる3棟の建物があります。
 
   
   
写真は左からロイヤル・リヴァー・ビル、キュナード・ビル、ドック・ビルです。(左の写真は魚眼レンズ使用)
 
    
ロイヤル・リヴァー・ビルとキュナード・ビル
ロイヤル・リヴァー・ビルは1911年に保険会社の建物として世界で最初に建てられたの鉄筋コンクリート製ビルのひとつで高さは90m、塔にはビッグ・ベンよりも大きい時計が設置され、その上には町の守り神であるライバーバードが置かれています。
ライバーバードはサッカーチームLiverpool FCのエンブレムに描かれている鳥です。
右のキュナード・ビルは1917年の建造でキュナード・ラインという海運会社の建物でした。
真ん中にある騎馬像はイギリス国王エドワード7世の騎馬像です。
   
        
ドック・ビル(ポート・オブ・リヴァプール・ビル)
四隅の塔屋と中央のドーム屋根が特徴的なこの建物は1907年の建造でドックの事務所として使われていました。
   
      
タイタニック・メモリアル
リヴァプールに本拠を置くホワイト・スター・ライン社によって造船されたタイタニック号は1912年4月10日にサザンプトン港をニューヨークへ向けて処女航海に出航、4日後の4月23日に北大西洋で氷山と衝突、翌24日深夜に沈没し犠牲者1513人を出しています。
この碑はその慰霊を弔うためのもので埠頭のそばに建てられています。
           
          ピア・ヘッドのあるウォーター・ストリートでは通行を遮断して映画(ドラマかも?)の撮影が
 
 
     
リヴァプール・エコー・アリーナの観覧車
アルバート・ドックそばに2008年に造られたリヴァプール・エコー・アリーナにはアリーナのほかにコンベンションセンターなどが設けられています。

私としては世界遺産の隣に近代的なものがあるのはあまり好きではありませんし、再開発で危機遺産リストに入ってしまうのもうなずける気がします。
   
     
アルバート・ドック
海商都市リヴァプールを代表するアルバート・ドックにある倉庫は1846年に完成した世界初の完全耐火構造で木材を使わず鉄、コンクリート、石で建てられたもので、ドックの建造物群や倉庫群はイギリスの保護対象建造物群(日本でいえば重要伝統的建造物群保存地区のようなものでしょうか)に指定されています。
ドックは20世紀初頭からの鉄道の普及や道路整備による物流の変化により利用する船も減少し、衰退の一途をたどりましたが、1980年以降は建物を利用して再開発を行い博物館、美術館のほかに雑貨店、土産物店そしてレストランなどが集まっており観光客でにぎわっています。
   
     
ビートルズ・ストーリー
ドックの地下に開設されたビートルズのミュージアムで、ビートルズの歴史やグッズなどを集めておりファンにはたまらない場所のようです。
   
     
   
     
   
     
   
   
ドックとポンプハウス
大きなドックですが今は利用する船もなくまるでプールのような感じです。ポンプハウスはドック開業とともにドックの水を抜くため1870年に建築されたものですが、現在はパブとして利用されています。
     
 
    
ハートリーブリッジ
ドックへの船の出入りのための可動橋で現在も稼働しており、橋のそばにある建物(右の写真)で管理していて、旋回して水路を開け船を通過させる構造となっています。
 
   
     
水先案内人事務所
マージ―川を航行する船のための水先案内を行うため管理事務所で1866年から1978年までここで業務を行っていたようです。
   
        
アルビオン・ハウス
ジェームス通りとストランド通りの角に19世紀末に建てられたビルで、タイタニック号で有名なホワイト・スター・ライン社が1927年まで所有してたもので、現在ではホテルとして使用されいまてす。
   
     
アルバートドックの観光を終えホテルに戻ったのは午後7時半、明日18日は今日観光しなかったリヴァプール大聖堂を観光です。
 
 
 
     
6月18日観光5日目です。今日は青空がのぞいています。このまま天気が続くといいのですが。
ホテルを9時に出発してリヴァプール大聖堂に向かいます。
 
キングス・ドック
エコー・アリーナの南にある1785年に造られたドックで、現在はコンベンションセンターとして利用されています。
   
     
リヴァプール大聖堂
 
国内最大級のゴシック様式の英国国教教会寺院で、イギリスの赤い電話ボックスを設計したジャイルズ・ギルバート・スコットの設計により1904年に建築が始められ、74年後の1978年に完成。ロンドンにあるセント・ポール大聖堂の約2倍の大きさで、英国国教会の聖堂としては、ヨーロッパ最大規模を誇っています。
 
   
教会の回りを一周みましたがとにかく大きい、全幅で約70m奥行きが約190m、高さが約100mあります。全景を撮ろうとしてもなかなかいいポイントが見つからずこの位置でようやく撮影可能に。   

内陣
  
 
 
主祭壇
 
    
   教会の奥まったところにはジャイルズ・ギルバート・スコットが設計した赤い電話ボックスが置かれています。     何故か飛行機ののプロペラが一つ
プロペラの上には複葉機の写真があり、そこには1915年と書かれていますので、どうやら第一次世界大戦時の飛行機のもののようです。
 
       
 
    
リヴァプールの観光を終えてストーク・オン・トレントにある陶器工場で昼食と工場見学を行ったのちストラトフォード・アポン・エイヴォンに向けて出発です。   
        
     
     
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