ナザレ
 
アルコバサを出発して約30分でナザレ(Nazaré)に到着です。前回訪れたときは11月、日昏の早い時期となっていてファティマのバジリカで時間をとりすぎ、崖の上のシティオ地区に着いたのは太陽が西に沈んだ後で、プライア地区の家々に火がともりだす頃でしたので、何も見ずにホテルに入ったのを覚えています。今回は日没まで時間があるのでゆっくり観光できます。
ここナザレは、パレスチナのナザレから4世紀ころに一人の聖職者によって聖母マリア像が持ち込まれたことからその名がついたといわれています。街に住民が住み着いたのは海岸から110mの高さにあるシティオ地区で、これは当寺横行していた海賊などの攻撃を避けるためであったといわれています。
大西洋に面したプライア地区は銀海岸(コスタ・デ・プラタ)とも呼ばれ、ポルトガル屈指のリゾート地として観光客が多く訪れる街です。シティオ地区とプライア地区は道路だけでなく、ケーブルカーによって往き来することができるようになっています。
 
     
 
  ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会(igreja nossa senhora da nazare)
4世紀ころに聖職者が持ち込んだといわれる聖母マリア像が祀られている14世紀に創建された教会で、現在の教会は、バロック様式で17世紀に再建されたものです。
ヴァスコ・ダ・ガマも航海のたびに訪れていたといわれています。
 
     
   
  主祭壇の上には聖母マリア像が安置されていて、階段を上って聖母マリア像(下の写真)を拝むことができるようになっています。  
   
     
   
  教会内の壁はアズレージョで飾られています。  
     
 
教会前の広場
 
     
 
  メモリア礼拝堂(Ermida da Memória)
プライア地区を見下ろす展望台のそばにある小さな礼拝堂は、12世紀の終わりごろに建てられたもので、騎士が狩りの途中に崖から落ちそうになったときに聖母マリアが現れ、馬が停まっ崖から転落するのを防いで命を救ったという奇跡に感謝して設けられたものです。
中に入ると壁から天井まで全面アズレージョで覆われています。(下の写真)
     
 
   
     
 
  ヴァスコ・ダ・ガマ記念碑
展望台の大西洋を見下ろすところに建てられたこのモニュメント。
航海の安全を祈って度々ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会を訪れたヴァスコ・ダ・ガマを記念して設けられたものです。
 
     
 
展望台から見るプライア地区
 
     
 
きれいな砂浜が続くプライア地区の海岸、奥には漁港が見えます。
 
     
   
  民族衣装のスカートをはいたナッツ売りの女性
古い漁師町のナザレでは、18世紀ころから漁に出た旦那が帰るのを待つ間7枚重ねのスカートで過ごし、1日たつごとに1枚脱いで、旦那の帰りを待っていたとのことです。
 
     
   
  今日のホテルは昨日に続いてプライア地区のホテル、バスに乗らずに同行の女性たちとケーブルに乗ってプライア地区に戻ることに。  
     
   
     
 
 
 
  駅にはケーブル開通100周年記念のアズレージョがあります。1889年の開通ということですから130年近い歴史があるケーブルです。シティオ地区からプライア地区まではわずか2分ほどで到着します。  
     
   
  夕食は海辺近くのレストランで。ナザレに来たらやはり魚料理を食べなくてはということで、添乗員さんがメニューを変えて鰯の塩焼きにしてくれました。  
     
   
  そろそろ日没ですが、太陽は残念なことにサン・ミゲル要塞の後ろ側に。  
     
   
  翌朝ホテル出発前に朝の散歩に。プライア地区から見る朝のシティオ地区。ケーブルは午前7時から運行しています。  
     
   
  ホテルの前には市場があり、午前8時から開いていますが、まだ開店準備の真っ最中です。1階は野菜類、2階は鮮魚類を商っています。  
     
 
 
      
      
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