パレルモ
 
シチリア島北西部にあってシチリア州の州都でシチリア最大の町パレルモ、フェニキア人によって町の基礎が築かれ、10世紀にはイスラム王朝の首都となり、11世紀にはノルマン人が支配、その後神聖ローマ帝国、スペインのアンゴラ家、ブルボン家と支配者が次々と変わって、1861年に統一イタリア王国ができてからイタリアの一部となったという歴史があります。
第二次世界大戦では連合軍によるシチリア上陸作戦により町は爆撃を受けて破壊され一時期荒廃してしまいましたが、その後大聖堂、王宮跡などが旧市街の再生が行われています。
パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物は2015年にユネスコの世界文化遺産に「パレルモのアラブ・ノルマン様式建造部群及びチェファル大聖堂、モンレアーレ大聖堂」として登録されました。
 
        
パレルモ旧市街への入口となるヌォーバ門は、1535年に当時シチリアを統治していたスペインのカルロス5世がチュニジアとの戦いに勝利してパレルモに入城したことを記念して建てられた門で、典型的なアラブ・ノルマン様式で建てられており、門の西側と東側では全く違った感じで造られています。 
写真の左側は門の西側からの撮影で、右側は東側からの撮影です。
   
 
   

                        ヌォーヴァ門の西側
  
                        ヌォーヴァ門の東側
 
        
  ノルマン王宮
正式名称を「パラッツォ・デェイ・ノルマンニ」というノルマン王宮は、パレルモを支配していたアラブ人太守の元で9世紀に建設が始まり、12世紀に拡張が行われてアラブ・ノルマン様式の王宮となったもので、現在残っているのは18世紀後半に改築されたものが殆どとなっています。
 
     
パレルモ大聖堂
カストローネ広場の奥にあるパレルモ大聖堂、1184年に当時の大司教グアルティエーロ・オッファミリアが創建、14世紀には4つの鐘楼が、15から16世紀にかけて北側と南側に柱廊が設けられ、18世紀の後半には中央にドーム型のクーポラが建築されるといった具合に度重なる改築・増築が行われたもので、典型的なアラブ・ノルマン様式となっています。
   
     
   
     
   
        
         
 
     
マッシモ劇場
パレルモ新市街のジュゼッペ・ヴェルディ広場にあるマッシモ劇場、『ゴッドファーザーPart3』での撮影で使われたことはご存知の方も多い思いますが、1897年、ヴェルディの『ファルスタッフ』でこけら落としが行われた劇場で、新古典主義様式で建てられており、その総面積は8000㎡もあってヨーロッパで3番目に大きいオペラ劇場です。
劇場は1974年から24年間老朽化による改装を行うという名目で閉館されていましたが、実際は手が付けられず放置され1998年になって復活、以後様々なプログラムが組まれて上演されています。
   
     
  1990年に公開されたフランシスコ・コッポラ監督の手による『ゴッドファーザーPart3』、マフィアのボスのマイケルを狙った弾がそれて娘のメアリーに当たるというシーンが、この階段のところで撮られています。
階段の両側にはライオンに乗ったオペラ(Lirica)と悲劇(Tragedia)のブロンズ製擬人像が置かれています。(下の写真)
 
     
   
       
  ヴェルディの胸像とマッシモ劇場  
     
  ポリテアマ劇場
4頭立ての戦闘用馬車チャリオットの像が正面ファサードの上に置かれたポリテアマ劇場は、ルッジェーロ・セッティモ広場に面して建つドーム型の迫力ある大劇場で、設計では屋根のない野外劇場とのことでスタートしたものの、途中で屋根を設けることに変更して1891年に完成したもので、現在はシチリアシンホニー管弦楽団の本部となっています。
 
     
 
 
     
     
     
     
           トップページに戻る        南イタリア・シチリア島の旅に戻る       チェファルを見る