ボーヌとヴェズレー
 
 
    
ボーヌ

フランスの東部ブルゴーニュ地方はコート・ドール(黄金の丘陵)と呼ばれる地方でブルゴーニュワインで知られるところであり、ボーヌはその中心地となっています。ディジョンからバスで1時間ボーヌの町に到着です。城壁に囲まれた小さい旧市街を観光します。
 
要塞跡
旧市街を囲む城壁に設けられた要塞で、現在でも5箇所ほど残っているようです。壁の厚さは5メートル近くあり現在ではワインの貯蔵庫として用いられているとのこと。
 
オテル・デュー

「神の宿」と呼ばれていたこのオテル・デューは、1443年にブルゴーニュ公国フィリップ善良公の財務長官ニコラ・ロランによって設立された施療院で、その入所資格はただ一つ「貧者であること」で、この人たちに無料で医療を施し、その費用はぶどう園から造られるワインの販売でまかなわれていたようです。江戸時代の「小石川養生所」といったところでしょうか。この建物は1971年まで病院として使用されており、現在は当時の医療器具などを展示した医療博物館として公開されています。
 
       
       

厨房ではウサギの肉を調理しています。

薬品棚
 
ノートルダム教会
12世紀の初めにロマネスク様式で建てられた教会で祭壇左脇には街の守護神となっている木製の黒いマリア像が置かれています。
 
       
「鳩小屋の家」と表記されている建物
16世紀に建てられたもので角には望楼がつけられています。
       
モンジュ広場にあるガスパール・モンジュのブロンズ像と時計塔
ガスパール・モンジュは、この地出身の数学者・科学者・工学者で微分幾何学の開発や三角法の体系改善で知られている人です。後方に見える時計塔は14世紀の終わりに建てられたものです。
   

オーケニグスプール城(ボーヌから約30分離れたオルシュヴィラーの丘の上にあるお城)
 
 
ヴェズレー

ボーヌから北西にバスで約2時間でヴェズレーに到着しました。
ここヴェズレーはブルゴーニュ地方の丘の上にあり、人口はわずか500人足らずの小さな街でフランスの最も美しい村にも選ばれているところです。街の一番高いところにあるサント・マドレーヌ大聖堂は、スペイン北部にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路の始点にもなっています。
 
 
道に埋め込まれた帆立貝のプレートは聖ヤコブの象徴であり、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道しるべです。
この道はフランスにある4本の巡礼路のうちの一本で「ヴェズレーの道(或いは「リモージュの道」)と呼ばれており、1998年にサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
       

街の入り口

教会に向かってゆるい上り坂が続きます。
 
建物にある帆立貝の看板は「巡礼の宿」のしるしです。
 
サント・マドレーヌ大聖堂
 
861年にベネディクト会の修道士がここヴェズレーの丘の上に建立したのが始まりとされるサント・マドレーヌ大聖堂、マグダラのマリアの聖遺物が収められているとのことで多くの巡礼者が訪れ、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路のひとつになりました。現在ある大聖堂は12世紀初めにロマネスク様式で建てられたもので、修道院付属の教会としてはフランス国内最大となっており、1979年に「ヴェズレーの丘と教会」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
 
 

正面入口にある12世紀に造られたティンパヌム
ティンパヌム(tympanum)とは教会建築でよく用いられるもので、まぐさ(横木、リンテル)とアーチによって区画された装飾的な壁面で、半円形化三角形の形をしており、彫刻などが施されてます。
 
   
 
   
 
    
   
     ランスを見る       東フランスの美しい村めぐりに戻る      トップ頁に戻る