ボローニャ
 
今日も天気は曇りです。午前9時とちょっと遅い時間にホテルを出発してボローニャ市内の観光です。2004年以来2度目のボローニャです。
エミリア・ロマーナ州の州都であるボローニャは古くは紀元前9世紀ころから住民が住んでいたとされている古い町で、1088年にヨーロッパ最古の大学であるボローニャ大学が創設され、ヨーロッパの文化、学問の中心都市してダンテ、ボッカチオなど多くの学生が学でいたところです。

 
  
サン・フランチェスコ教会
ロマネスク様式の多いイタリアの中では数少ないイタリアゴシック様式で13世紀に建てられた教会で、ちょっと変わっているのは教会の後陣にある3基のお墓です。  他の教会では教会の中に設けられているのが多いですが、右の写真のように東屋のような建屋に柩が置かれています。
 
       
  
        
   サン・フランチェスコ教会の鐘楼
 
   ノーヴァ門
この門をくぐり抜けてまっすぐ歩くとマッジョーレ広場に着きます。
 
        
      ポルティコ(ポルチコ)
ポルティコは、古くは古代ギリシャ時代の建築で用いはじめられており、建物の玄関に導く、あるいは柱列として拡がるポーチのことをいい、柱で支えられるか壁で囲まれた歩道上に屋根がある構造で、日本でいえばアーケードでしょうか。
ここボローニャのポルティコは何と市内全体で45km以上、中心部だけでも38kmもあるとのこと。
雨の日には傘をささずに歩くことができるのでいいですよね。
 
       
マッジョーレ広場
ボローニャの中心にあるこの広場、白とピンクの大理石が敷き詰められサン・ペトローニオ聖堂、市庁舎(コムナーレ宮)、エンツォ王宮殿などの歴史的建造物で囲まれており、横には海神ネプチューンの噴水があります。
 
左はサン・ペトローニオ聖堂、右は市庁舎
 
海神ネプチューンの噴水
 
      
サン・ペトローニオ聖堂
マッジョーレ広場の南に建てられているこの教会、14世紀末にゴシック様式で建設が始まり17世紀まで工事が進められましたが未完成のままとなりました。
左の写真でファサードの中央から上の部分は大理石が貼られておらず未完成のままです。 (ちょっと光線が入っています)右の写真は完成模型です。
 

   
        
   
     
     
 
     
    ガルヴァーニ広場
広場にはボローニャ出身の医師、物理学者であるルイージ・ガルヴァーニの像がありその奥にはサン・ペトローニオ聖堂が見えます。
ガルヴァーニは電気火花を当てると死んだカエルの筋肉がけいれんすることを発見(「ガルヴァーニの発見」)した18世紀の学者で、生体電気研究の端緒となっています。
ガルヴァーニが持っているのはカエルの脚を載せた板です。
(ちなみに電気関係の方でガルバノメータ(検流計)をご存知の人もいらっしゃると思いますがこの「ガルバノ」は彼の名からきているようです。)
 
 
    
ボローニャ大学解剖学教室

「母なる大学」と称されるこの大学の二階には1637年に完成した世界最初の解剖学教室があります。教室の中央には白い大理石の解剖台があり、それを取り囲むように階段式の学生の席が置かれています。
 
   

解剖台
 
皮を剥がれた人の像
 
     
   
教室内や廊下そして天井にはこの大学で学んだ学生達の家紋(紋章)がずらりとならんでいます。ものすごい数です。 
 
     
   
こちらは同じフロアにあるスタバート・マーテル講堂。ここにも家紋がずらり、そして下には分野ごとに学術書が収納された本棚が置かれています。  
     
  バンキ宮
マッジョーレ広場の東側に15世紀の初めに建てられたもので、かつてはいくつかの建物であったものを16世紀に改築して現在の姿になったようで、ここでは両替商による業務が行われていたとのこと。
 
    
コムナーレ宮
広場の西側に建つこの建物、ボローニャは一時期教皇が治めていたこともあり、その館として14世紀に建てられたもので左側の時計塔は15世紀に追加されたもので、現在は市庁舎、美術館として利用されています。
正面中央には第226代教皇グレゴーリオ13世の像が置かれています。
   
     

側面はまるで要塞のような感じです。
 
 第226代教皇グレゴーリオ13世像(中央)と聖母子像(左)
 
     
アシネッリの塔とガリセンダの塔
塔のある町といえばサン・ジミニャーノが有名ですがここボローニャも13世紀ころには100を超える塔があったようです。現在もいくつかの塔が残されていますがその中でもボローニャのシンボルとされているこの2つの斜塔です。
いずれも12世紀の初めに建てられたふたつの塔のうち高いほうの塔がアシネッリの塔で高さは97m、低いほうの塔がガリセンダの塔で48m、ガリセンタの塔はもとは60mあったようですが傾きがひどく倒壊の恐れがあるため削られて現在の姿になったとか。
 
 
   

アンズの花。奥にはエンツォ宮が見えます。
 
 
     
   
   
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