ブダペストその1(ブダ地区)

ハンガリーの首都であるブダペストはドナウ川を挟んで川の西側が丘陵地帯が続くブダ地区、東側は平坦な土地のペスト地区に分かれており、ブダ地区には王宮などの歴史的建造物がペスト地区は旧市街のほかに官庁街、ビジネス街があるブダペストの中心地区となっています。
ブダペストはその景観の美しさから「ドナウの女王」、「ドナウの真珠」そして「ドナウのバラ」などと称されており、1987年「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区及びアンドラーシ通り」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
    
セーチェニー鎖橋

ブダ地区とペスト地区を結ぶドナウ川にかかる橋は9本ありますが、その中でも有名なのがこのセーチェニー鎖橋です。一般にはくさり橋と呼ばれていますが、9本の橋の内で一番古く、1849年に当時のセーチェニー伯爵がその建設費用全てを出して建造され、この橋の完成後の1872年に二つの地区が統合されてブダペストとなったとのことです。くさり橋との名前の由来については二通りの説があって、橋に並ぶ電球が夜間に美しい鎖状の電飾をなすからという説と、鉄の鎖を使って吊り下げているからとの説があるようです。
 

くさり橋とブダ王宮
 
 
 
 
 
マーチャーシュ聖堂

ブダ地区の王宮の丘にあるブダペストのランドマークでもあるこの聖堂、正式名称は聖母マリア聖堂といい1269年の創建ですが、マーチャーシュ1世が15世紀に大改築を行ったことから、マーチャーシュ聖堂或いはマーチャーシュ教会とも呼ばれています。ゴシック様式で建てられたこの教会はオスマンとルコ進出の際にはモスクに模様替えされたこともあって、内部にはその名残があります。
教会の鐘楼は80mの高さがあり、ペスト地区からでもその雄姿が望めます。瓦は当初素焼きの瓦であったものを大改築時にタイルに変更されたとのこと。あいにくと内外装とも改装工事中で一部のみの観光となりました。
 
 
 
     
 
        
金の指輪を銜えたカラスの像
マーチャーシュ聖堂の尖塔にあるこのカラスの像は金の指輪を銜えています。
その昔マーチャーシュ家の当主が金の指輪を紛失したことがあるようですけど、これをカラスが探してきたことから、マーチャーシュ家の家紋とすると共にこの尖塔にもその銅像を造ったとの言い伝えが残っています。
 
     
漁夫の砦

マーチャーシュ聖堂の北東、ドナウ川を見下ろす位置にあるこの砦、20世紀の初めに建てられた砦で、遊牧民のテントを模した形の塔が7つあります。この7つは部族の数を表しているとかで、その昔この王宮を漁夫の組合が守っていたことからこの名前がついたとか。ブダペストを展望するベストポイントとなっています。
 
 

イシュトヴァーン国王の騎馬像
  
 
  
 
 
 
三位一体広場
マーチャーシュ聖堂の隣にあるこの広場には18世紀ヨーロッパで大流行したペスト病の終息を記念して建てられた三位一体像が中央にあります。左の建物は旧市庁舎です。
 
 
ここにも戦争の傷跡が
大統領官邸の斜め前辺りにあるヴァルガ・イムレ資料館の壁には、ハンガリー動乱の際にできた弾痕がそのまま残されています。
 

大統領官邸前のディース広場

大統領官邸
 
   
王宮の丘と鎖橋の間を連絡するケーブルカーですが、階段式(3段に分かれている)の構造で一度に乗れるのは20人くらい。距離も短くあっという間についてしまいます。
クロアチアのザグレブにあるケーブルカーとどちらが短いのでしょうか。
 
   

ペスト地区から見る王宮と鎖橋

ペスト地区から見るブダ地区の風景
 
        
       
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