湖水地方
 
観光2日目、今日は湖水地方の観光です。
午前8時グラスゴーのホテルを出発して約1時間40分、グレトナグリーンに到着です。ここグレトナ・グリーンはスコットランド北西部にある小さな町ですが、イングランドとの境にある町で駆け落ち結婚で有名な町とのことで立ち寄ったようです。
1753年に「婚姻法」が成立してイングランドでは両親の承諾を得た21歳以上の男女のみに結婚が制限されるようになㇼましたが、スコットランドは適用対象外で男性は14歳、女性は12歳以上ならば親の承諾なしに結婚できることになっていました。このため、多くの駆け落ちカップルが結婚するためにイングランドを逃れてスコットランドに入って最初の町、すなわちグレトナ・グリーンへと走り結婚式を挙げたとのことで、町の鍛冶屋はその中心であったようです。鍛冶屋は金属を溶接してくっつけることから駆け落ちしたカップルを結び(溶接)つけることに適していたのでしょうか。
この駆け落ち婚はスコットランドの婚姻法が改正されるまで続き、鍛冶屋と無数の宿屋や農家を背景にして何千件もの結婚式が執り行れたとされ、現在でも結婚式の開催地として世界中で有名であり、世界中から何千ものカップルが、グレトナ・グリーンの鍛冶屋で「金床を前に」結婚するために殺到しているようです。
 
        
   
     
  スコットランドの伝統衣装のキルトでバグパイプを奏でるおじさん
キルトはスコットランド西岸にあるヘブリディーズ諸島で16世紀の終わりごろに始まったとされており、もともとはタータン柄の大きな布を独特の方法で腰に巻き、紐やベルト、ピンで留めていたもので、ハイランド地方の男性用衣装であったとされています。
     
 
     
30分ほどグレトナグリーンで休憩したのちに湖水地方のウィンダミアに向けて再出発、のどかな丘陵地帯を走ります。    
     
正午少し前にボウネス・オン・ウィンダミアに到着、12年ぶりのウィンダミア湖です。ここでは自由散策と昼食を行い、2時50分に遊覧船に乗車です。晴れていればいいのですがあいにくの曇り空です。
前回来た時はニアソーリ村まで行きましたが、今回は予定に組まれていません。
尚、湖水地方は、2017年に「イングランドの湖水地方」の名でユネスコの世界文化遺産に登録されました。
 
   
   
     
   
     
   
     
  乗船するのは「SWAN号」、ここボウネスからレークサイドまで約45分の乗船です。  
     
   
     
  湖畔には舟屋があります。
舟屋といっても京都の伊根の舟屋のように住居に併設されているものではなく、船の倉庫のようです。
 
     
  湖畔では子供たちがカヌーの練習をしています。  
     
  15時30分過ぎにレイクサイドの船着場に到着です。船を降りると反対側がレイクサイド&ハーバースウェイト鉄道(L&H鉄道)の駅となっています。
L&H鉄道は1869年に開業したファーネス鉄道の支線で、1965年に廃線となりましたがその後愛好家により保存鉄道として復活したものでレイクサイドとハーバースウェィトの間約5kmを1950年代に製造された車両を用いて約30分間かけて運行しています。
 
     
     
 
列車は折り返し運転ですが駅には転写台がないので方向転換できません。SLが移動して進行方向にお尻を向けて客車に接続して走ります。  
 
   
   

途中には1か所ニュービー・ブリッジ駅があります。
 
ワイルド・イン・スタイルの町並み
 
     
16時5分ハーバースウェィトに到着です。今度はSLは正規の接続でボウネスに向かいます。      
 
   
 
 
 

観光を終えて今日はウィンダミアのホテルに宿泊、明日は湖水地方のライダルマウントの庭園と嵐が丘の舞台となったハワースの観光です。
  
 
     
観光3日目、ホテルを朝9時15分に出発20分ほどでライダルに到着です。
 
ライダルマウントの庭園


 
  
「水仙」の詩で知られるロマン派の詩人ウイリアム・ワーズワースが1813年から80歳で亡くなる1850年まで過ごしたのがここライダルです。
湖水地方の丘の中腹に位置するライダルはウィンダミア湖やライダル湖が望める位置にあり、18,000㎡にも及ぶ庭園は自身が設計したもので種々の草花が季節に応じて咲き乱れています。
右の写真は庭園の地図です。
 
       
   
 壁にある赤い葉は「サルナシ」といい、マタタビ科のつる性落葉植物で別名を「シラクチカズラ」あるいは「シラクチヅル」ともいいます。  
       

サマーハウスと名付けられた石造りの東屋はその当時ライダル湖を眺める絶好の位置に造られたようですが、今は草木が生い茂り望むことができません。
 
別な場所ではライダル湖を木々の間から垣間見ることができます。
 
 
   
   
     
   
   
10時45分ライダルマウントを出発しハワーズに向かいます。今日は昼食がついていないので皆ドライブインで自由昼食です。    
     
ハワース
 
午後2時過ぎハワーズに到着です。ハワーズはイングランド北部の西ヨークシャー州にある小さな村で、エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」の舞台となった村です。
 
   
   
パリッシュ教会は15世紀に立建てられたもので、ブロンテ姉妹の父親が一時期牧師を務めていました。ブロンテ一家のお墓も教会の墓地にあります。  
   
  教会のそばにはブロンテが教鞭をとっていた学校があります。現在はコミュニティホールとなっています。  
        
フットパスと呼ばれる小路を行くとヒースの荒野に出るということで少し歩いてみました。途中の道案内には日本語表記も、結構日本人も訪ねてくるのでしょうか。      
 
        
   
 のどかな田園風景が見られますが、ヒースの荒野までは10分以上歩かないとたどり着かないとか、途中で引き返します。  
      

小高い丘の上の村とのことでしたがこうやって見ると結構な下り坂です。
 
行きはよいよい帰りが怖いの上り坂です。
 
     
  ローズ・アポカセリー
ブロンテ一家がハワースで暮らしていたころから薬局として営業していた店で、ブロンテも一時ここで働いていました。現在はお土産やさんとして営業しています。
 
       
町中を下までおりた後に息を切らしながら坂道を戻ってくるとそろそろ集合時間、15時45分ハワースを出溌して今日のホテルがあるリヴァプールに出発です。  
     
     
       
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