ルッカ

午後2時半ルッカに到着です。
紀元前2世紀より歴史がある城壁に囲まれた町ルッカはトスカーナ地方北部の町で、エトルリ ア人が町を造ったのちにローマの植民地となり、12世紀には住民自治による自由都市となることもあったようです。14世紀後半にはルッカ共和国として、19世紀前半にはナポレオンの妹襟ザ・ボナパルトが支配し、19世紀半ばにはルッカ公国として自治を保ちましたがその後トスカーナ大公国に再編され1861年にイタリアに組み込まれました。
旧市街は12世紀から16世紀にかけて何度か拡張された楕円形をした高さ12メートル、周囲4㎞にわたる城壁に囲まれており城塞都市となっています。
 
   
城壁
最初の城壁は紀元前2世紀ころに造られたといわれ、第2市壁が12世紀町から15世紀初頭にかけて拡張され、第3市壁が16世紀前半に、そして第4市壁が現在ある姿で19世紀に造られたものとのことで、土台の幅が30mあり右の写真のように遊歩道が整備され市民の憩いの場となっています。
左の写真中央の砲郭と稜堡は16世紀ころに構築されてものです。

お城大好き人間ですがこれだけ立派な城壁は見たことがありません。
   
 
     
   サン・ピエトロ門
旧市街に入るのには5か所ある城門から入りますがこれは南面の門です。
中には落とし格子が備えられています。(右の写真)
   
     
マドンナの礼拝堂
サン・ピエトロ門を入ってすぐの左側にあるこの礼拝堂は17世紀に建てられてもので、ポーリン、マーティンそしてピーターの3聖人のレリーフが刻まれています。
   
       
テアトル・デル・ジリオ
最初の建物は17世紀半ばに建設され、その後火災等により何度か再建され現在の建物は19世紀に建てられたもので歌劇場として用いられています。
   
     
サン・ミケーレ・イン・フォロ教会
サン・ミケーレ広場にあるこの教会、8世紀には現存していたといわれ現在の建物は12世紀半ばに建設が開始され、正面のファサードは13世紀初めにルッカ様式で造られたもので、上部は象嵌細工が施されており、巨大なミカエル大天使の像が据えられています。
 
   
   
プッチーニの生家とプッチーニ像
オペラの蝶々夫人やトスカで有名な作曲家ジャコモ・プッチーニ(ジャコモ・アントニオ・ドメニコ・ミケーレ・セコンド・マリア・プッチーニ)は1858年にこの町で生まれ22歳まで住んでいました。その生家はサン・ミケーレ広場にほど近いところにあり現在はプッチーニ博物館として利用されています。
      
     
アンフィテアトロ広場

この広場、広場には珍しい楕円形の形をしています。なぜこのような形をしているというと1世紀に造られた円形闘技場があったところで、10世紀ころになると人口増加に伴い住民の住居や教会等の建設に部材の転用が行われ、段々と元の円形闘技場の姿は薄くなり逆に新規に住居が継ぎ足されていき円形闘技場の形が消えていったとのことで、19世紀の再開発でアリーナの楕円形の形を復元して現在のような姿になったとのことです。
 
     
   
     
   
広場の外側に回ると円形闘技場であったことがわかるようなご覧の形をしています。  
     
ルイジ・ボッケリーニ像(左)とボッケリーニ音楽学校(右)
ルイジ・ボッケリーニはルッカで生まれた18世紀の作曲家、チェロ奏者です。同時代にモーツァルトやハイドンがいたため隠れた存在となっていますがチェロ奏者としては高名で自身の演奏のため数多くの作曲を行っていました。
     
     
ルッカ大聖堂(正式名称サン・マルティーノ大聖堂)
最初の教会がたてられたのは6世紀ですが現在のものは11世紀に建てられその後13世紀にかけて改築されて現在の姿になっています。
正面ファサードはピサのドゥオモの影響を受けつつルッカ独特のロマネスク様式が加えられていますが、左右対称ではなく右側がちょっと小さめに造られているのが特徴的です。 右側にある鐘楼には小さな狭間が設けられており上から敵に対して弓矢を射掛けられるようになっています。
 
     
        
グイニージの塔
1400年から30年間この町を統治したパオロ・グイニージの名がついた塔で、当時この町には100を超える塔が立ち並んでいたそうですが現在残っているのは十数本だけ、また上に登れるのはここを含めて2本だけとのことです。
この塔ちょっと変わっていて屋上に樫の木が植えられています。
高さは約42メートル、階段が230段とのことですが自由時間を利用して登ってみることに。
     
     
 
     
   
     
 
 
     
     
午後2時40分ルッカを出発、次の目的地はフィレンツェです。  
     
    
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