ローテンブルク
 
古城街道とロマンティック街道が交わるところに位置して、「中世の宝石箱」と呼ばれているローテンブルク、正式名称はローテンブルク・オプ・デア・タウバーという長い名前の町で、「タウバー川の上にあるローテンブルク」という意味のようで、ドイツ南部のタウバー川を望む丘の上にある古い町です。
街の起こりは970年にフランケン地方の貴族がoberhalb der Tauberという城を建てたのが始まりで、1274年にハプスブルク家より市として認められたころより町の要塞化が行われました。
旧市街はわずか42㎢で周囲を城壁に囲まれていますが、第2次世界大戦時の1945年3月にアメリカ空軍機の爆撃(攻撃目標は他の町でしたが霧のため目標を見誤っての誤爆といわれています。)により町の東側部分が破壊されており、戦後世界各地からの寄付によって戦前時の姿を取り戻しており、ノンビリ町歩きのできるところです。

 
    
  マルクト広場
旧市街の中心となるこの広場には市庁舎(左側)と市参事会酒宴館(正面)があります。
 
        
市庁舎
マルクト広場に面したアーケード部分がバロック、主要な部分がルネサンスになっており、13から15世紀に建てられたもので、そして塔のある白い建物が16世紀にゴシック様式で建てられています。
   
 
     
市参事会酒宴館(市議宴会館)
「市参事会」とは、市の会議制による執行機関のことをいい(今でいう議会でしょうか)、建物正面3階には仕掛け時計が設けられています。
この仕掛け時計は毎正時に扉が開いて、左に将軍、右に市長が登場し、市長が大きなグラスに入ったワインを飲み干す仕種をします。
これは17世紀に起った30年戦争時に、カトリックのティリー伯が率いる軍隊に町が敗れ、「街に火を放ち掠奪する」と脅したティリー伯に対し、3.25リットル入ったワインを飲み干したら町を救ってくれと旧市長のヌッシュが申し入れ、飲み干したことで街を救ったことに由来しているといわれています。
この話は、毎年開催される街の祝祭劇『マイスタートゥルンク』の話の元になっています。
   
 
    
レーダー門
東側にある門で、二重構造となっています。 門は14世紀に造られましたが、第2次世界大戦時の1945年3月にアメリカ空軍機の爆撃で破壊され、その後再建されています。
 

旧市街側から撮影
 
外側から撮影
 
外門をくぐったところから撮影
 
   
市壁
旧市街を取り囲む市壁(城壁)、は4㎞ほどあります。この市壁はアメリカ軍の爆撃で東側部分が破壊され、戦後の修復の際に世界各地からの寄付金によって修復されていますが、壁には、寄付した人の国名、名前そして何m寄付したかを記載したプレーがいくつも掲げられています。
     
 
     
   
市壁から見る街並み   
     
ゲルラッハ鍛冶屋(Gerlachschmiede)
ローテンブルクの木骨造りの家で一番美しいといわれる建物で、500年以上前に建てられ、鍛冶屋を営んでいました。(絵看板には1469年とあります。)
建築当初の建物がローテンブルクの空襲で破壊されたため、1950年代に再建されたものですが、屋根の形がちょっと変わっています。
現在はレストランとゲストハウスとなっています。
 
   
 
     
マルクス塔とレーダーアーチ
レーダー門からマルクト広場に至るレーダーガッセの間にある門と塔で、12世紀にはすでに設けられていたようです。
マルクス塔の上にはコウノトリが巣をつくっており、写真ではわかりませんが、既に雛が生まれていました。
     
 
    
聖ヤコブ教会
1311年から170年かけてゴシック様式で建てられたこの教会は、創建時はカトリック教会でしたが、現在はプロテスタントのルター派の教会となっており、町の主教会となっています。この教会には、聖地エレサレムから十字軍が持ち帰ったキリストの聖血が納められておるため、かつては多くの信者が訪れていたとのことです。教会内にはドイツの彫刻家ティルマン・リーメンシュナイダーが制作した木彫りの「聖血の祭壇」があります。
写真は左から教会の外観、中央が主祭壇、右が「聖血の祭壇」です。
 
   
 
     
中世犯罪博物館
個人の蒐集家が集めた歴史上の法律に関する資料を展示している博物館で、刑場の様子や各種拷問器具など5万点が収蔵展示されています。
 


博物館入口
 
見せしめ用の馬車
 
ギロチン
 
水責め用の檻
 
     
プレーンライン(Plönlein )
プレーンラインとは「小さな広場」との意味があるようですが、ローテンブルクで一番美しいといわれている場所で、シュピタール・ガッセとゴボルツェラー・シュタイグの分かれ道のところにあり、木骨組造りの建物と2本の塔がマッチした、中世の街並みの景観です。
   
 
ジーバー塔(Siebers Tor)
1385年に建てられた塔で、16世紀の終わりごろにシュピタール門ができるまで、南側の守りを行っていた塔です。
左は旧市街側から、右はシュピタール門側から撮影
       
   
コーボルツェラー門(Kobolzeller Tor)
コボルツェラー門とも呼ばれている門は、タウバー渓谷に面したところにあり下からの敵を防御するために1360年に造られたものです。
旧市街から門を抜けるとYの字になっており、右はタウバー渓谷に行く下り坂の道、左は市壁となります。
       
     
シュピタール堡塁
ジーバー塔を潜ってシュピタール・ガッセを歩いてゆくと町の南側にある門のシュピタール堡塁に着きます。
ここは町の最強の防壁といわれていたようで、円形の稜堡が二つ八の字の形に造られており、門の外側には空濠が残されています。
塔は1298年に建てられており、その後1618年に現在の堡塁の形になっています。
   
 
       

   
左はシュピタール堡塁の内門で、右は外門になります。内門と外門の間には空濠があります。  
       
シュピタール地区
シュピタール堡塁ができるまでこの地区は旧市街の城壁の外にありましたが、シュピタール堡塁ができたことで旧市街に取り込まれることとなりました。この地区には当寺病院や老人施設倉庫などが置かれていました。 
左側の写真は、シュピタール地区にあるシュテーバーライン塔で、1375年から1380年にかけて建てられたものです。
右の写真は、ヘーゲライターハウスといい、初めは病院のキッチンや準備室として用いられましたが、16世紀末にはこの地区の管理人が住んでいたところです。
 
 

 
     
ロスミューレ(馬引きの粉挽き小屋)
1516年に建てられた粉挽き小屋で、ここでローテンブルクで使用するすべての粉を挽いていたとのことで、粉挽き石を動かすのには馬16頭が必要とのことでしたから相当大掛かりだったのではないでしょうか。現在はユースホテルとして利用されています。
     
       
クリンゲン門(Klingen tor)
旧市街の北側にある門で、16世紀に建てられたものです。
このそばには日本人が経営している日本食のレストランがあります。
    巡礼者ヤコブの像
聖ヤコブ教会のそばにあり、教会に訪れるのが巡礼者のあこがれだったようです。
 
 
     
ブルク門
旧市街西側にある門で、この場所は市街を流れるタウバー川が屈曲した場所の高台にあり、12世紀に建てられた最初の城塞が1356年の地震で倒壊したのちに、15世紀のはじめに再建されたものです。
現在は跡形もありませんが門の手前には濠があって跳ね橋が設けられていました。
右端の写真の中央部分に顔の形をしたところがありますが、これは敵が来た時に熱した油を浴びせかけるための穴であったといわれています。
     
 
     
   
ブルク門を出たところにあるブルク公園からは旧市街が一望できます。また、公園の花壇には2011年に愛媛県の内子町と姉妹都市の盟約を結んだ記念の石碑があります。  
    
タウバー渓谷とドッペル橋
ブルク公園からは眼下にタウバー渓谷を眺めることができます。渓谷にはドッペル橋という名の石橋が架けられています。
この橋は写真ではわかりませんが、二重橋構造の長さ123mのアーチ橋となっていて、1330年頃にはじめの橋が架けられましたが、その後第二次世界大戦時に破壊されており、1956年に再建されたものです。
   
     
夜回り番人
かつて町の中を夜になると番人が見回りを行っていたとのことで、夜8時になるとランタンと槍を片手にラッパを吹きながら見回りを行っていました。
訪れたこの日もマルクト広場の市庁舎まで中世の服装で、夜回りのあいさつを行った後で、夜回りツアーを行っていました。(ツアーの説明は英語とドイツ語のようです。)
夜回りといっても夏のこの時期夜8時はまだまだ明るく、日没までまだ2時間近くあります。
   
     
ガルゲン門
ガルゲン(galgen)とは「絞首台」とでも訳すのでしょうか、かつて門のそばには「生首が原」と呼ばれていたところで、19世紀のはじめまでこの門のところに「首つり台」が置かれていたことからこの名がついたようです。
17世紀の30年戦争の際にはカトリック軍のティリー将軍とテュレヌ将軍がこの門を破って街に侵入したとのことです。
     
 
       
      
 ローテンブルクの絵看板  
 
        
        
        
        
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