ライ(Rye)
 
ロイヤル・タンブリッジ・ウェルズから南東に約1時間でライに到着です。空は相変わらずどんよりと曇っています。
イングランド南東部のイーストサセックス州にあるライは、イングランド海峡に面した小さな漁村でした。
村はフランスに近いこともあり交易港として発展、13世紀にはフランスの侵攻に供えて城が設けられ、エドワード3世時代の1380年には町を防御するための城壁が構築され要塞化し、五港同盟によってイギリス南部の主要港として発展をつづけていましたが、浅瀬に近いこともあり海岸線が後退したことによってその繁栄も次第に廃れてゆき、現在では中世の面影をそのまま残す街並となっています。
町は日本旅行業協会が選定した「ヨーロッパの美しい村30選」にも選ばれており、訪れる人も少なくないようです。
 
  
  
   
  ライ駅は赤レガ造りのかわいらしい駅舎です。ここからロンドンまで約2時間ほどかかるようです。  
       
 
  町の観光はマーメイドストリートからスタートです。かつては港町として栄えたところですので、家の壁には番地表示のプレートにも船の絵が描かれています  
       
   
マーメイド・ストリートは、かつてはこの町の繁栄に一役買った密輸商人たちが隠れ住んでいたところともいわれ、古い建物が残る街並みとなっています。通りの石畳は、ヨーロッパでよくある石畳と違って丸い小石をそのまま用いています。女性のハイヒールではちょいと歩きにくいところかもしれません。  
       
   
     
 
チューダー様式で建てられたマーメイド・インというこのホテルは、創業開始が1156年という古い歴史を持つホテルで、現在の建物は1420年の再建です。ホテルには創業時の地下室があり、ワインセラーとなっています。  
 
     
   
街中を歩くと、レンガ造りの家並みがあるかと思えば、チューダー様式の家並みがあるといったように、古い家並みが見受けられます。  
    
    聖メアリー教会(The Parish Church of St. Mary)
12世紀の初めごろに教会の建設がスタートしたといわれる歴史があり、現在のものは1561年に建造されたもので、中には教会で使用されている時計では、イギリス最古といわれる時計が時を刻んでいます。
 
     
    イプラ・タワー(Ypres Tower)
1249年にフランスからの侵略に供えて設けられたライ城(Rye Castle)が前身で、その後15世紀になって個人に売却されて現在の名前となりました。
100年戦争後に町が買い戻し、一時期監獄として使用されていましたが、現在は博物館として利用されており、内部の見学もできます。
 
     
  ランドゲート(Landgate)
エドワード3世が町を要塞化した際に設けられた4つの門のうち唯一現存する門で、当時は中央のアーチ部分には跳ね橋が設けられていました。
 
   
  ハイ・ストリート沿いにある古い赤レンガ造りの建物の入口上には「Grammar School Record」とあります。現在はレコード販売店となっていますが、入り口横にある黒い看板には「Old Rye Grammar School」と書かれており、1636年に創立された学校の建物を利用しているようです。
 
   
  ブリード川(River Bred)に係留されたヨットは、干潮のため陸に上がったような感じとなっています。地図で見ると河口までは3~4kmほど距離があるようですけど、ここまで引潮となるとは大潮なのでしょうか。  
   
 
 
     
もう少し街中を歩いてみたいのですが、マーメイド・イン内にあるレストランで昼食をとって午後1時過ぎセブンシスターズに向かって出発です。  
     
     
     
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