ビスケー湾の真珠サン・セバスチャン  
   
サン・ジャン・リュズを出発して約20分で国境を通過してスペインに入ります。といってもシェンゲン協定を結んでいるフランスとスペインですからパスポート提示の必要もありません。バスはノンストップで約1時間でサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路のルートのひとつである北の道の途上にあるサン・セバスチャンに到着。
この町の正式名称はドノスティア・サン・セバスチャンというようですが、単にサン・セバスチャンあるいはサン・セバスティアンと呼ばれ現地のバスク語では「ドノスティア」と呼ばれており、聖人サン・セバスティアンにその名が由来しています。
町は大西洋のビスケー湾に面し内海のコンチャ湾の両側にモンテ・ウルグルとモンテ・イゲルドと呼ばれる小高い山があり風光明媚な街並みが「カンタブリア海の真珠」とも「ビスケー湾の真珠」とも呼ばれています。
またこの町は「美食の町」とも知られておりパルテ・ビエハと呼ばれる旧市街には多くのバルがあり、「ピンチョス(バスク語で(串)の意)」という小さく切ったパンに少量の肉又は魚介類を載せたおつまみを食べながらビールやワインを飲む人たちでにぎわっています。
今日のホテルは町の中心部から離れた住宅街の中にあり町中まで歩いて散歩というわけにはいきそうにもありません。ホテルでバスを乗り換え旧市街のバル巡りをしながらピンチョスで夕食です。
   
オケンド広場とアントニオ・デ・オケンド像
ウルメア川の畔にあるオケンド広場には大航海時代のスペイン提督であったアントニオ・デ・オケンドの像があります。
   
 
 
バルでのピンチョスを楽しむ前にSさんと町中の散歩です。
海岸のそばには立派な造りの市庁舎が。この市庁舎前身はカジノであったそうですが、カジノが廃止となり病院に転進、そして1950年から市庁舎として使われています。
 
   
 
        
モンテ・ウルグルの山の上にはキリスト像があります。ここは12世紀に建てられたモタ城があるところですが時間的にそこまで登ることができずお城大好きな私としてはチョット残念。  
   

コンチャ海岸に面して大きなホテルが建ち並んでいます。

港には小さなマリーナもあります。
 
 
サンタ・マリア教会
バル街にあるこの教会はサン・セバスチャンの守護聖人サンタ・マリア・デル・コロを奉っている教会で、12世紀にロマネスク様式で建てられています。教会の前の道路が狭いので全景を撮るのが難しくナグシア通りから撮影。
 
   
バル街
店の中に入るとカウンターには小皿に盛られた何種類ものピンチョス、奥には生ハムが吊り下げられています。客はカウンターの前で立ち飲み、立ち食いするかちょっとした椅子席でひと時を過ごします。店によって客の入りはさまざまで、閑散とした店もあれば外まで客があふれている店もあります。昔はピンチョスを食べた客が手を拭いたナプキンをカウンターの下に落とし、これが多い店ほどうまいピンチョスを食べさせるということだったようですが、衛生上好ましくないとのことで最近はあまり見かけないとのことです
 
 
 
   
     
 
   
翌朝ホテルを9時に出発、モンテ・イゲルドに向かいます。晴れていればコンチャ湾とサン・セバスチャンの街並みがとてもきれいということですがあいにくの曇り空、上から見る景色はどんな按配なのでしょうか。
モンテ・イゲルドの山の頂上までケーブルカーが連絡しており、上には1912年に開園した遊園地がありレトロな乗り物がいくつも置かれています。
 
    

やはり曇っているため海の色も冴えません。
 
   
 
 
コンチャ湾の入口にはサンタ・クララ島があり対岸にはモンテ・ウルグルが見えます。  
   
サンタ・クララ島
無人島の小島ですが船着場があり夏場の間だけ訪れることもできるようです。このため原生植物だけでなく外来種が増えてきているようです。
 
   
 コンチャ湾の夕暮れ   サン・セバスチャンのマップ
 

 
   
   
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