ザダルとシベニク

朝7時前日泊まったリエカのホテルを出発しダルマチア地方のザダルに移動です。ザダルまでは約350kmとかで途中トイレ休憩を含めて4時間以上かかります。

ザダル
午前11時半ようやく海辺の街ザダルに到着です。ザダルはダルマチア地方の中心として栄えた港町で、町の起こりは紀元前9世紀ころにあったといわれ、紀元前1世紀にはローマ帝国の都市のひとつとして街が形成されたようです。現在ローマ時代の建物等は残されていませんが町の広場には当時の柱が残されています。
 
聖ストシャ大聖堂
この教会は4世紀にディオクレティアヌス帝により処刑された女性ストシャが守護聖人とのことですが、現在あるのは12世紀にたてられたロマネスク様式の建物です。右下の鐘楼はストシャ大聖堂の鐘楼で高さは約50メートルあり上に登ることができますが、今回はこれをパスして旧市街の中をあるって見ました。
 
 
            
 
聖ドナト教会
ザダルのシンボルといわれ、9世紀に建てられたプレロマネスク様式の円形の教会、聖ストシャ大聖堂と背中合わせにありますが、入口はローマ遺跡があるフォーラム広場側にあります。入場料は10クーナといわれちょっと高いなと思いましたが中に入って見ましたところ祭壇もなく、目を引いたのが基礎に使われている柱でした。フォーラムにあるせいかもしれませんがローマ遺跡の円柱や基礎部分を取り入れているのです。
 
 
   
 
 
  
フォーラムから望む聖ドナト教会鐘楼聖ストシャ大聖堂の鐘楼です。
 
      フォーラムに残るローマ遺跡の円柱
この円柱の下から1mくらいのところに鎖がたれています(右の写真の中央部分)が、この柱は「恥の柱」と呼ばれるもので、罪人、といっても大罪ではなく小さな罪を犯したものをここに繋ぎ止めてさらし者にしていたとのことです。なお、左の写真の鐘楼はフランシスコ会修道院の鐘楼です。
 
  
シーオルガン
独立戦争でセルビア軍の攻撃を受けたザダルの街を復興する際にニコラ・バシッチという建築家により2005年の4月にザダルの海岸に造られたもので、35本のパイプが波と風により音を奏でるというもので、遊歩道を近くまで歩いて行くと音が聞こえてきます。独創的な芸術でのこの試みに対し2006年の「都市公共空間のためのヨーロッパ賞」が授与されたとのことです。
 
   
 
    
 
   
    独立戦争時の傷跡
この街を歩いているとこのように銃撃の跡も生々しい壁があちこちで見られます。
 
   
海の門
城壁に囲まれたザダル、この門はその名のとおり旧市街から海辺に出る門で、このほかに「陸の門」というのがあります。

旧市街側から撮影
   
海側から撮影
 
       
 
ザダルの海  
    
シベニク

ザダルから約1時間半、午後4時過ぎにシベニクに到着です。ここシベニクはクルカ川の河口にしている街で11世紀に古代ローマ人、ギリシャ人及びイリリア人が建設したといわれアドリア海の東海岸に面したクロアチア最古の街です。シベニクも他国の脅威に対抗するため要塞化が行われましたが、15世紀以降ヴェネツィア共和国やハプスブルク帝国の支配下におかれたこともあり、第2次世界大戦時にはナチスドイツにも占領されたこともあります。

聖ヤコブ大聖堂
シベニクも他の街同様に旧市街の中にいくつもの教会がありますがその中でもこの聖ヤコブ大聖堂はシンボル的な存在で、13世紀に建設の話が持ち上がり、1431年に着工して1535年に完成するまで100年以上掛かったとのことで、建設を指揮する責任者も何人も入れ替わりゴシック様式でスタートしたものが途中でルネサンス様式に変更されたようです。1991年にはセルビア人によるシベニク大攻撃によって破壊されたとのことですが、現在は従前の姿に修復されており、2000年には「シベニクのヤコブ大聖堂」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
 
 
 
   
大聖堂外壁の市民の顔の彫刻
外壁には71人の老若男女、いろいろな表情の顔の彫刻があります。普通外壁にあるのは王侯貴族であったり、街の有力者の場合が多いのですが、ここのはちょっと変わっていました。
 
   
 
市庁舎(現在一階はカフェになっています。)と恥の柱(中央の柱)
 
   

聖バルバラ教会

聖イヴァン教会の鐘楼
 
 

クルカ河とシベニクの街並み
ザダルの地図

シベニクの地図
 
   
シベニクを午後5時半に出発し今日の宿があるトロギルに移動中プリモシュテンの街を通過しましたがちょうど日暮れ時で、写真タイムの途中停車となりました。  
 
   
   
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