コロッシ城と古代遺跡巡り

キプロスのラルナカ国際空港に到着したのは予定より1時間以上遅い午前11時過ぎ、入国審査を終えた後に市内のレストランに移動して昼食後観光スタート。まずはリマソール(レメソス郊外)にあるコロッシ城からです。

コロッシ城

コロッシ城は13世紀にヨハネ騎士修道会により建造され、その後1454年に改築されたもので、イングランド王リチャードT世や十字軍の拠点として用いられていたとのことです。城にはキプロスの名産である砂糖を製造する製糖工場も設けられていました。
 
城はほぼ真四角で3階建てで1階が穀物倉庫、2階は宿舎と台所として利用していたようです。
        
東側の壁に作られた十字軍の紋章  
   
 
城の内部(左)と壁に描かれたフレスコ画(右)  
   
 
内部に造られた螺旋階段は狭く人がすれ違うのがやっとこです。 暖を取るための暖炉が設けられています。(写真左側の壁)  
   
 
塔屋から見る城の遺構 塔屋から見る街並み  
   
城のそばに建てられている製糖工場
あいにく中には入れません。
 
   
クリオンの古代遺跡

コロッシ城からバスで10分くらいのところにあるこの古代遺跡、紀元前14〜13世紀にかけてギリシアのペロポネソス半島から渡ってきたアカイア人の植民都市とし発展した街の遺跡で、地中海を見下ろす高台に位置しています。
遺跡には4世紀に造られた「エウストリオスの家」の跡が保存されておりサウナ、冷温浴室を備えた公衆浴場や2000人を収容する円形劇場が残されています。
 
   
遺跡にはモザイク画などもありこれを保護するため巨大な屋根で覆われています。  
   
 
浴室跡  
        
床にあるパイプは水道管でしょうか?  
        
 
休憩室であったいわれるところの床には精巧なモザイク画が残されています。  
   
休憩室は地中海が見渡せる位置にあります。  
   
 
海を見下ろす円形劇場は2000人を収容したといわれ、当時グラディエーターが行われていたようです。  
    
アポロ神殿
 
クリオン遺跡から少し離れたところにあるこの神殿、クリオンの守護神であるアポロを祀ったものですが、神殿の手前には宿泊施設や公衆浴場が備えられていました。残念ながら4世紀に発生した地震により倒壊したとのことです。
 
   
宿泊施設跡
宿泊施設は小部屋で分かれています。
 
   
  そばには巨大の甕が。何に使われていたのでしょうか。   
    
 
神殿は遺跡の一番奥の小高いところにあります。  
   
 
   
 
こちらは屋根で保護されている浴場跡サウナがあったところかも知れません。  
   
アフロディテ神殿

パフォス近郊のククーリア村にあるアフロディテ神殿(又はアプロディテ神殿)まではバスで30分足らずで着きます。紀元前12世紀に豊穣神を祭る神殿が建てられましたが、キプロスがキリスト教化されると共に豊穣神崇拝は姿を消したとのことで、現在は神殿等の建物は残っておらず、わずかにその遺構が残されているだけです。
アフロディテ神殿は、1980年ユネスコの世界文化遺産に「パフォス」として登録された中に含まれています。
 
    
 
    
 
    
 
神殿のそばにある考古学博物館。門の上部に何か描かれているようですが望遠で撮っても(右の写真)よくわかりません。  
   
考古学博物館に収蔵されている「レダと白鳥を描いたモザイク」  
   
石棺
現地ガイドさんの話では描かれているのは「馬」とのことですがどう見ても「羊」に見えてしまいます。(ガラスに覆われているのでチョット反射していますけど)
 
   
ペトラ・トゥ・ロミウ海岸
アプロディテ誕生の地とされるところで、ギリシャ神話では美と愛の女神アプロディテは、海の泡から生まれキプロス島に降り立ったとされており、因みに「ペトラ・トゥ・ロミウ」とは、ギリシャ語で「ギリシャの岩」との意味があるようです。
曇っているのでいい色が出ていませんが晴れていれば絶景ポイントです。
 
    
 
   

ペトラ・トゥ・ロミウ海岸の夕暮れ
 
   
マスティック
ウルシ科の植物で「ニュウコウジュ」とも呼ばれてお、りガムの代用にも用いられています。
 
   
イナゴマメ
マメ科ジャッケイバラ亜科の植物で、実は動物の角あるいはイナゴを思わせる形をしていることからこの名がついたようです。
莢の中には黒い果肉と種子があり果肉は甘みがあり食用になります。又種子はコーヒーの代用品としても用いられています。
乾燥した種子は重さが0.2gほどの均一であるため、重さの単位の「カラット」の語源となったされていますが、実際にはそれより軽い0.1gから0.25gの間で、かなりのばらつきがあり、イナゴマメが宝石の取引に用いる分銅として機能したかどうかは疑わしいとのこと。
 
 

ウンナンオウバイ(モクセイ科)

アンズ(バラ科)
 
   
観光を終えてリマソールのホテルに着いたのは午後6時過ぎ、明日はトロードス地方の観光です。  
    
    キプロスに戻る   トロードス地方の壁画教会群を見る   キプロスとマルタに戻る    トップ頁に戻る