スロベニア    

正式名称はスロベニア共和国といい、1991年にユーゴスラビアから独立した国で、四国地方とほぼ同じ面積の中に約200万人の人が暮らしています。独立に際しては隣国のクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナが激しい内戦を続けたうえで独立したのに比べてわずか10日間ほどユーゴスラビアと交戦しただけというわりと穏やかな独立が行われたようです。
今回の観光は「アルプスの瞳」と呼ばれるブレッド湖とヨーロッパ最大のポストイナ鍾乳洞を訪れるものでした。

 
ブレッド湖
ブレッド湖は氷河時代に形成された氷河湖で、湖にはスロベニア唯一のブレッド島があり、ここに聖マリア教会があります。前日夜にブレッド湖畔のホテルに到着し、朝食後に観光がスタートです。
 

ホテルの部屋から見る聖母被昇天教会、別名聖マリア教会(左)とブレッド城(右)
撮影時間は午前6時過ぎ、今日の日の出は午前7時20分、まだ日が昇るまで1時間以上あります。
 
    
      
 

朝日を浴びるブレッド城
 
 
  この教会ができたのは8世紀末から9世紀の初めといわれており、現在のようなバロック様式の白い塔になったのは17世紀に改築されてからとのことです。
この教会の鐘楼の鐘を鳴らすと願いが叶うという伝説があるとかで、皆さん必死になって綱を引っ張っていましたが結構鳴らすのに苦労していました。
 
        
午前8時過ぎに観光スタート。手漕ぎボートに分乗してブレッド島に向かいます。島まではわずか10分位、風もなく穏やかな湖を世襲制による漕ぎ手の人が両手でオールを漕いで行きます。
 
島に到着すると目の前に長い階段が続きます。教会は島の一番上に建っていますので、この98段もある階段を上らなければなりません。
島では昔から定期的に結婚式が行われているとのことで、結婚式を挙げる男性はこの船着場から相手の女性を抱いて上がらなければならないとなっているらしく、式の日まで男性は体力づくりに専念するとのこと。また抱かれている女性は階段の上までずっと黙っていなければならないという風習があるようですが、太目の女性をもらうことになった男性はちょっと大変ですよね・・・

98段もの階段を上るのがきついという観光客は船着場のすぐ右手からなだらかな道が続いていますので道なりに登れば教会まで行くことができます。
 
         
 
 
トリグラフ山
雪山のように見える岩山がユリアンアルプスの最高峰にしてスロベニアの最高峰となるトリグラフ山で、標高2,864mあります。
 
       
ブレッド島から見るブレッド城。
城の右にあるのは聖マーチン教会の鐘楼です。この写真はちょうど船着場の反対側あたりからの撮影です。
 
事前に貰った行程表ではブレッド城が観光予定に入っていないので目の前にあるのに残念だなと思っていたところ、添乗員さんが「ブレッド城に寄ります。」というのでラッキー!
バスで湖の周りを走ること約20分でお城の駐車場に到着です。

ブレッド城
ブレッド城は高さ100m以上もある崖のところに11世紀のはじめに建てられたお城で、16世紀の起きた地震の被害を受けて改築されており、ゴシック様式とロマネスク様式の外観をもっています。このお城からブレッド島が一望でき、よくカレンダーで見かける光景を目にすることができます。
  

城への入口となる門

門の上を走るリス
 
   
 
   

ブレッド城から見るブレッド島の聖マリア教会
 
       

ブレッド城から見るブレッドの街並み
ブレッドの地図





 
        
ポストイナ鍾乳洞
ブレッドからバスで1時間半くらいでポストイナに着きます。この鍾乳洞は中世の時代にその所在が近隣の住民に知られていたとのことですが、19世紀のはじめに調査隊が入洞。その大きさが知らされることによってスロベニア有数の観光地となったようです。
鍾乳洞に入るのは時間予約制で我々ツアーのグループは午後2時からの入場とのことで途中昼食をとってから入口付近で時間が来るのを待ちます。鍾乳洞の中は気温10℃以下になるとのことで皆寒さ対策に一枚余計に羽織っていますが、外は25℃近くもあり待っている列で汗だくになりそうです。
この鍾乳洞全長はなんと25kmほどあるようですが、観光に利用されているのはそのうちの約5km。このうち、入口と出口側の2kmはトロッコ列車を利用し歩くのは1kmだけです。
 
   

鍾乳洞に生息するホライモリによる道案内が舗装の上に

トイレの入口の上にあったアメリカヅタの紅葉
 
       
 
トロッコ列車
2人乗りのトロッコが0両ほど(或いはもっとあったかもしれません。)つながって鍾乳洞の中を結構速いスピードで走り抜けます。途中頭がぶつかるのではと思うくらい天井の低いところもありますが全くスピードを落とさずに走って行きます。
トロッコを降りると観光客はガイドの案内で徒歩観光することになりますがあいにくと日本語ガイドはないので英語のガイドについてゆくことになります。
 
   
 
 
 
スパゲティと紹介されるほど細い鍾乳石 透けて見えそうなほど薄いカーテンと呼ばれる鍾乳石  
   
  上から下へ伸びてくるのが鍾乳石、鍾乳石から滴り落ちた石灰水で下から上に伸びてくるのが石筍、両方がつながったのが石柱と呼ぶそうですが、1cm伸びるのに10年近くかかるとのことですので、この鍾乳石と石筍は何百年或いは何千年かかってこのような形となったのでしょうか。  
        
  ロシア橋
工事を行ったのがロシア人たちなのでこの名前がつけられたとのこと。 
 
        
コンサートホールと呼ばれる空間。音響効果がよく1万人ほど集めてコンサートが開かれているようです。
途中にここだけしか生息していない「類人魚」と呼ばれる生物が入った水槽がありましたが、水槽の周りは写真を撮る人で一杯。撮影を断念。
 
    
ポストイナを午後3時半に出発して今夜の宿があるクロアチアのリエカに着いたのは午後6時過ぎ、今日の夕食は海辺の船の中のレストランです。  
   
 
   
   クロアチアを見る     ボスニアヘルツェゴビナを見る    
     
      スロベニアとクロアチアそしてボスニア・ヘルツェゴビナ南東欧の旅に戻る    トップ頁に戻る