コソボ
 
バルカン半島にあるコソボ、古くはダルダニア(Dardania)と呼ばれ、紀元1世紀にはローマ帝国の属州となり、8世紀から15世紀半ばまではラシュカ公国などの中世のセルビア人国家の統治下に、そして1455年にオスマン帝国に征服されその一部となり、この状態は19世紀後半はまで存続していました。
20世紀に入って1912年にはセルビアの一部となり、1918年にはユーゴスラビア王国の一部に、そして1963年にユーゴスラビア社会主義連邦共和国・セルビア社会主義共和国の枠内でコソボは自治権を獲得しましたが、ユーゴスラビアの崩壊により2006年に独立したセルビア共和国の一部となり、2008年にようやく独立を宣言、コソボ共和国を自称し、国際社会の一部から独立国としての承認を受けて現在に至っています。
コソボが国際的に完全に独立を認められているかというと、国際連合加盟国の193ヶ国のうち日本、アメリカなど111ヶ国と台湾、マルタ騎士団が独立を認めており、セルビア、ロシア、中国、スペイン、キプロス、ギリシャ、ルーマニア、ボスニア・ヘルツェゴビナなど85ヶ国が独立を認めない状態であり、将来的に国際社会から一致した承認を得られるかどうかは未だ不透明な状況が続いています。
コソボの歴史はアルバニア人とセルビア人の長い間の争いであって、1996年から1999年にかけて発生したコソボ紛争によりコソボ内のセルビア人は約20万人がコソボ外に国内避難民として退去、紛争終了後も治安問題、就職困難などの理由で難民帰還はほとんど進んでいない状態が続いており、両国間の治安維持のため欧米各国で構成されるKFOR(Kosovo Force, コソボ治安維持部隊)が警戒に当たっています。

 
   
   
     プリズレン
         
     世界遺産デチャニ修道院とペーチ修道院  
       
     プリシュティナ  
       
        
 
 
     
     
     
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